女三世代〜認知症の母を自宅介護〜ダブルケア日記@佐賀県みやき町

佐賀県みやき町で実家で認知症の実母と同居しながらダブルケアしているちぃこの日記です♪

わからないだろうから、無理やりにするんじゃなくて

先月のことだけど

2回、母と一緒に、病院へ検査へ行きました。

 

1度目は、CTの検査。

CTの検査ってさ、点滴して

あの狭い機械の中に運ばれていくじゃない?

 

認知症の母にとって

すごくストレスになることばっかりを

いっぺんにしなきゃいけないからさ

なるべく、苦痛を取り除いてあげたいし

なるべく、訳わからず何かをされる。

っていう状況を減らしたかった。

 

だからね、一々説明した。

先生や看護師さん達も

一応母に、説明してくれようとしてるんだけど

母は、聞いてない感じのことが多くってね

でも、私が「お母さん」って呼びかけると

ちゃんと目があって、話を聞いてくれる。

 

だから、一々

先生や看護師さんが行ったことを

私が、もう一度、母に伝える。

めんどくさいって思われるかもしれんけど

きっと、この方が、母は落ち着いて

いろんなことを受けられるんじゃないか?

って思って、やってみた。

 

1日目のCTは

途中で、暴れたっぽい。

中に着いていく事はできなかったので

詳しくは知らないけど

途中で、叫んでる声は聞こえたから。

 

でも、看護師さんがなだめてくれたのか

終わった時に中に入ったらかあしゃん寝てた。

 

起き上がらせる時に

めちゃくちゃ怖がったから

私が、正面からのサポートに回って

「お母さん、私に捕まれば大丈夫やけん。」

って言ったら、安心したみたいで

暴れることなく、ベッドから降りることが出来た。

 

2回目の時は、胃カメラの日で

この日は、前回大丈夫だったから

大丈夫かなぁと思って、この部屋の前で別れた。

そしたらね、しばらくしたら

看護師さんが出てきて

「お母さん、車椅子から、立とうともしないんです。」

って言われて、中に入ったら

目も合わせてくれないくらい、怒ってた。

 

なんで怒ったのかも分からないから

どうしようもないけど、声かけながら

なんとかベッドに移動して貰ったけど

そこからは、頑として動かなくなってしまった。

 

病院のことも、先生のことも

看護師さんのことも

色んなことが頭の中を駆け巡るけど

娘っ子達の育児で、学んだ

「本人の言い分を聞いた方が、そのあとの立ち直りが早い。」

ってのは、お母さんにも通用すると思ってるので

そこは、周りの迷惑をわかりつつも

調整してもらえないかどうかを聞いてみる。

 

だって、やりたくないことを無理やりやらされるのが嫌で

頑なに拒否している人を無理やり

言うこと聞かせても、そのあとの弊害が大きいもんね。

 

と思ってたら、看護師さんが

「お母さん、我慢強い方だったんじゃないですか?」

って、言われた。

 

もうね、ドンピシャ。

昔っから、周りの顔色を伺って

何か粗相をしないように。って

いっつも、我慢している人だった。

親戚の集まりの時も

自分だけ、台所で料理しながら

テーブルに料理運んで、親戚達が言いたい放題の中

黙って、笑いながら、そこにいることが多かったし

多分、会社でも、自分が思ったことは

周りの様子を伺いながら

言わない方がいいな。と思ったら

グッと我慢してた方なんだと思う。

(あ、でも、顔には出てたはず。

めっちゃ、顔に出やすいタイプだから。。。)

 

でも、なんかね

看護師さんにそう言って貰えて

私の方が、ホッとしたんだよね。

 

なんて言うか

「もう、無理しなくていいし

無理させなくてもいいのかもしれない。」

って。

 

確かに、先生にも看護師さんにも

迷惑をかけたのは間違い無いんだけど

それでも、母の気持ちをここでは尊重しても

大丈夫ですよ。

って言われた気がしたんだよね。

 

どうしてもさ、子育ても介護も

「人に迷惑をかけちゃいけない。」

って行動を制限することが多いけど

そうしなくてもいい場面もあると思うんだ。

 

だからね、この時に

この看護師さんがこう言ってくれたのは

私にとっても、母にとっても

とっても、嬉しいことだったのです。

 

でね、結局

このまま無理矢理しても

めちゃくちゃ大変になるだけなので

時間を後ろにずらして貰って

検査しようってことになったから

「一緒に、外に行こう。」

って促して、一緒に、検査室の外に出たんだよ。

 

そしたら、待合室の椅子に

座らずに、Uターンして

検査室に入って、ベッドに座ったんだよね。

「ん?」

って、そこにいた看護師さん含め

全員で、どう言うこと?

って混乱したんだけど

「もしかしたら、このまま検査出来るかもしれません。」

ってなって

急いで、先生呼び戻したよね。

 

そしたら、そこからは

すこぶるスムーズで

あっという間に検査終わった。

 

いや、ほんと

子育ての時に学んでて、良かったと

心底思った。

 

分からないだろうからって

嫌がっていることを無理矢理させようとしたって

弊害しかなくって

こうやって、一旦、やめてみるのも手だし

別日に設定し直すのも手だよね。

 

でもそれには、本当に

たくさんの手が必要なんだよね。

誰か一人でやろうとしたら

その人の生活が、崩れてしまう可能性が

高くなってしまうから。

 

いやぁ、でも

この体験は、まじで面白かったし

「あぁ、私が、こうじゃ無いか。」

って考えて、やってきたことって

母にとっては、間違ってなかったかもな。

って、ちょっとだけ安心した。